タイミング法とは
排卵日を予測して、それに合わせて夫婦生活を送っていただく方法です。
タイミング法には、自然周期に合わせる方法と排卵誘発をした周期に合わせる方法の2通りがあります。
卵胞が育ちにくい・排卵しにくいなど排卵障害がある方、これまでの妊活期間などから妊娠の確率を高めた方が良いと思われる方には、排卵誘発剤を使用したタイミング法を提案させていただきます。
タイミング法の進め方
STEP1.タイミング法のスタート(月経3〜5日目)
月経中がその周期のスタートとなります。
誘発剤の使用が必要な方は、月経の3〜5日目より服用開始となります。
排卵誘発剤は、卵巣を刺激し排卵を促進させる目的で使用します。内服や注射があります。
一般的には排卵障害がある方に使用しますが、排卵誘発剤には黄体機能を高め基礎体温を安定させる働きもあるため、排卵障害がない方にも妊娠率を高める目的で使用します。
STEP2.超音波検査で卵胞の発育を確認
月経の10〜12日目頃、卵胞の発育確認を行います。超音波で卵胞の大きさを確認します。
卵胞の大きさが12mmを超えると1日に約2mmずつ大きくなり、20mm前後くらいで排卵します。そのため卵胞の大きさを確認しながら、次の受診日を決めたり、性交渉のタイミングを予測したりします。
STEP3.排卵日頃の予測とタイミング指導
超音波検査や排卵検査薬、子宮頸管粘液などを参考にした総合的な判断から排卵日を予測し、性交渉の時期を指導します。
STEP4.妊娠の成立
排卵後、月経予定日を過ぎても月経が来なければ妊娠の可能性があります。
ご自身で妊娠検査薬を使用し確認を行なって下さい。
タイミング法の成功確率
タイミング法での妊娠率は、一般的には1周期で16〜18%と言われています。
しかし不妊症の方の場合の1周期の妊娠率は極めて低いと言われています。
また、加齢によっても妊娠率は低下し流産率が上昇する傾向にあります。タイミング法に限らず全ての不妊治療において言えることですが、早い段階での受診が望ましいといえます。
タイミング法で妊娠できない場合は?
タイミング法を実施しても妊娠しない場合は、次の治療へのステップアップを検討します。
一般的には、タイミング法を3〜6回実施しても妊娠に至らない場合、ステップアップをお勧めします。
回数や時期は女性の年齢や不妊の背景などにより異なります。
詳しくは、以下のページをご覧ください。
当院の考え方
不妊治療専門病院ですが、タイミング法も大事な期間であると考えています。
当院は安易に体外受精などへのステップアップを進めるのではなく、カップルの意向を伺いながら納得した治療を進めるようサポートさせていただくため、その期間はタイミング法も大事にし妊娠を目指していきます。
当院におけるタイミング法の費用
タイミング法は1周期に2〜3回程の受診が必要となります。
使用する薬剤や通院回数により費用は異なりますが、1周期2,000円〜6,000円ほどとなります。
なお、タイミング法にかかる費用は保険適用です。